口呼吸は万病の元


「隠れ口呼吸」チェック

このように自覚のない無意識の口呼吸の方がとても多くなってきているように感じています。
歯を失う原因となる虫歯や歯周病は、生活習慣を見直すことで予防が可能ですが、近年さらに重要視されているのが「口呼吸」による健康障害です。

多くの全身疾患との関わりがわかってきており、「口呼吸は万病の元」とも言われています。

当院では歯や歯肉のみだけではなく口元もしっかりと診査しております。また、顎関節症や頭痛、頭重などの不定愁訴の原因とも言われていますTCH(くいしばり、歯ぎしり など)もチェックします。

口呼吸とは

 呼吸は鼻で空気を吸って、鼻から吐きます。そんなことは当たり前のことだとお思いでしょう。しかし、最近は口から空気を吸って吐く人が、増えてきました。これを口呼吸といいます。全身の問題として、健康な鼻呼吸では悪い空気(空気中にあるホコリ、細菌、ウイルス、有害な排気ガスなど)を鼻で浄化できますが、口呼吸では、悪い空気も直接、口からノドを通り肺に入っていきます。この時、ノドにあるリンパ組織が細菌などからの防御をしていますが、限度を超えると慢性的な細菌感染状態となり免疫機能がくるいます。そのため、風邪をひきやすくし、喘息、アレルギー、アトピーなどが起こる引き金になることもあると言われています。虫歯、歯周病は、口の中の細菌が原因ですので、健康な人ならば唾液による自浄作用、緩衝作用などがあり、細菌の活動が抑制されます。さらに唾液中のカルシウムイオンやリンイオンにより初期虫歯の再石灰化が起こり修復します。しかしながら口呼吸だと唾液が分泌されてもすぐに乾いてしまうため、虫歯、歯周病を進行させてしまいます。歯並びは、口が開いている時間が長いと口の周りの筋肉が緩みがちになり、奥歯をかみしめても上下の前歯がかみ合わない歯並びや出っ歯になります。その他は、口呼吸だといびきをかきやすくなります。これは口を開けていることと、舌の位置がノドの方に下がるために起こります。さらに舌が下がると気道を塞ぎ、無呼吸の状態となり(睡眠時無呼吸症候群)危険であると言われています。気になる方は「口呼吸チェック」にてご確認ください。ご心配な場合にはご相談ください。

 (武田コンシューマーヘルスケア

 

 

                   【 口呼吸チェック 】

 

  □ 1 いつも口を開けている

      

  □ 2 口を閉じると、あごに梅干

   し状のシワがよる 

 

  □ 3 下唇が突き出ている 

    

  □ 4 唇が乾いて荒れやすい  

            

  □ 5 食べる時にクチャクチャ音

            をたてる

 

  □ 6 食べ物をこぼす


  7  起床時に口が渇いて喉がヒ

             リヒリする  

   

  □ 8  左右の目の大きさが違う               

  イビキや歯ぎしりをする


  □ 10 口臭が強い  


  11 激しいスポーツをしている 

 

  □ 12 よく風邪をひく

                                                                                                                                                                                                         

口呼吸と全身症状

 

近年、いろいろな症状に口呼吸が関係しているとわかってきています。

  小児期にはアレルギー性鼻炎やアトピー性皮膚炎、気管支喘息などが問題となります。また歯並びが悪くなったり、虫歯や歯肉炎が増えたりといった問題も起こします。鼻閉により、集中力や学力が低下することもあります。また歯列不正により口唇の閉鎖ができない場合などには歯列矯正により口呼吸改善することがあります。「お口ポカン」は保護者が気づいていないことが多いので注意が必要です。

  成人では口腔乾燥による口臭が顕著になります。口呼吸をしているという自覚がない方が殆どですので、当院ではまず「隠れ口呼吸」を自覚していただいています。口臭発生とともに、虫歯や歯周病の悪化にも非常に関係していますので要注意です。また風邪を引きやすい、扁桃が腫れやすい傾向もあります。 高齢者ではドライマウス、いつも口が渇くという症状が出てきます。そのため、頬や舌を噛みやすくもなります。その他、誤嚥性肺炎なども注意が必要です。口腔や喉の力の低下により、常に口が開きやすくなってしまいます。

  呼吸は、一日のうちでも何万回もしています。ご飯を鼻から食べる人がいないように、空気も口から吸うことはよくありません。その小さな間違いが積もり積もって大きな体の病気を引き起こすことがあります。

 当院では年齢を問わず「口テープ」の使用を薦め   ています。起床時に口がかわいていたりヒリヒリする方は確実に睡眠時の口呼吸です。「あいうべ体操」とともに鼻呼吸への改善に有効です。

 

口テープ

現在 当院でお薦めしている「口テープ」です。よく病院で使われているテープですが、皮膚を傷めないのが特長です。ありとあらゆる市販のテープを試しましたが現状では一番使いやすと思います。僕も7年以上毎晩使用しています。貼り方の注意ですが、ごく自然に口を閉じた状態で貼ることが大切です。是非お試しください、当院でも購入できます。

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                          待合室でご覧になれます

あいうべ体操

                       スマホ用あいうべ体操アプリもあります

 

TVなどでご存じの方も多いと思いますが、今井一彰先生が提唱しています「あいうべ体操」のご紹介です。「あいうべ体操」とは、口呼吸を鼻呼吸に改善していく簡単な口の体操です。一日30回を目安に毎日続けることで、舌の筋力がついて自然を口を閉じることができるようになります。口呼吸の改善は、あらゆる病気の原因治療につながります。あいうべ体操をしっかり継続している人は、自然に鼻で呼吸ができるようになり、アレルギー性疾患等の症状が改善していくことがあります。

 

参照元:みらいクリニック

今井先生からいただいた症例写真です。

ステロイド治療など各種の治療で改善しなかった病状が「あいうべ体操」ですっかり良くなった実例です。毎日継続することは大変ですが、このような効果があります。前述しました口呼吸にて発症する各種の病状に効果があるそうです。

 

あいうべカード


名刺大のカードの裏表ですが、待合室に置いてあり自由にお取りいただいています。

みらいクリニック今井先生の作成です。

「あいうべ体操」をしっかり継続している人は、自然に鼻で呼吸ができるようになり、症状が改善していくことがあります。